ここ数日は日本全国で雨が降り続いていますね。地域によっては浸水被害や地崩れなどの被害もあり、どこに住んでいても他人事ではありません。
私が今住んでいる地域は小さな台地の上になるので水害は殆どないのですが、GW 中には竜巻が発生してすぐ近所で大変な被害がありました。
そんなこともあり、大事なデータを守るために導入した NAS ですが、物理的に離れた場所に分散させておく必要があるな・・・と感じております。
そこで、今回は NAS をもう一台購入して NAS 同士をインターネット経由で相互にバックアップさせることを構想していますのでそのことについて書いていきます。
(2021-09-12 追記)
相互バックアップの設定手順などをまとめました。併せてどうぞ。
NASの安全性とはどの程度なのか?
まずは、前提として NAS がどの程度の安全性 (冗長性) があるのかを再確認しましょう。
物理破壊には無力
NAS は単独のストレージアレイですので、NAS システムが物理的に破壊された場合は当然のようにデータは失われます。
物理破壊には、地震や水没の他に雷などによる内部からの破壊も考えられます。
これに加えて NAS のシステム領域の破壊 (OS 破壊やマザーボードの故障など) に対してもマージンはありません。
特に、RAID5 や RAID6 は HDD 単体からのデータ復元は難しいと言われています。(私が採用している RAID 方式は RAID6 です)
許容されるのはHDD故障のみ
許容される障害は、主に HDD の故障のみです。
とはいっても、確率的にいえば HDD が故障する可能性が最も高く、当然想定していなければならないものです。
NAS 用の HDD でも故障率は 0.7% / 1,000時間 以下程度のようなので、24時間運用の NAS では1年あたり 5~6% 程の故障が起こるリスクがあります。
HDD をこれまで (NAS 用とは別で) 十数台は買っていますが、半分くらいは5年以内には壊れてきたと思います。(もちろん10年以上使えている HDD もあります)
これだけ故障が想定されるデバイスを安全に使うために NAS では主に RAID1 / RAID5 / RAID6 を使って冗長性を持たせています。
RAID レベルと故障率の計算法は以下にまとめていますので目を通してみて下さい。RAID6 では HDD 故障でのデータ喪失リスクは殆ど皆無です。
つまり NAS は RAID によって冗長性を拡張して、ネットワークを経由することでデータアクセスで利便性を向上させたもの、といえます。
個人であればこれだけの冗長性があれば十分な安全性があると思います。(コストとの兼ね合いで)
NAS同士を同期させるにはメーカを揃えてSynologyにすると便利そう
続いて、どのように NAS 同士を相互に同期させるかです。
自分でバックアップスクリプトを書いてやればどんな NAS 同士やサービスに対してもバックアップはできないことはありませんが、保守性やセキュリティを考えると現実的ではありません。
そのため、既に導入済みの NAS が Synology なので新しい NAS も Synology にすることで Synology が提供する Drive ShareSync が利用でき、2か所の Synolgy NAS 同士を同期することが可能となります。これは便利、そして安全です。
Drive ShareSync ではルータのポート開放などの手間もなく簡単に相互接続できるのが魅力です。
https://www.synology.com/ja-jp/dsm/feature/drive#dsm-feature-drive-streamline
この仕組みを使うために Synology の NAS から選ぶことになります。
OS を DSM7.0 にアップグレードして一段と使いやすさと性能に磨きがかかったのでこの選択肢はやぶさかではありません!(笑)
(本当は QNAP とか ASUSTOR も気になるから使ってみたいんですけどね)
ただし、本使用の NAS のバックアップ用という前提から今回選ぶものは2ベイで RAID1 にしようと思っています。
RAID 無しにしてもいいのですが、設置場所を実家にしようと考えているので実家でもバックアップ場所として使ってもらえればということで最低限の2ベイ RAID1 という選択をします。
選ばれたのはDS220jでした!
というわけで早速選んだ NAS を紹介します!
選んだ NAS は Synology DS220j です!
特に吟味したわけではないですが、2ベイで安い!というのが決め手です。
メインは自宅にある DS420+ になるので、追加の NAS は大して性能も必要なく最低限でいきます。
※ CPU やメモリが非常に貧弱 (CPU:Realtek RTD1296、メモリ:512MB) なのでデータベースのインデックスやサムネイルの作成はとても遅いと思います。データだけ保存さていればいいよ、という感じです。
2021-08-23 現在では Amazon 在庫が少なく、ガイドブック有無にかかわらず割高なので、ドスパラやソフマップから購入すると良いです。
どちらのショップも20,990円です。(Amazon は、23,737円です)
- ドスパラ – DiskStation DS220j/JP (2ベイ NAS ガイドブック付)
- ソフマップ – NASキット[ストレージ無 /2ベイ] DiskStation 日本語ガイドブック付 DS220j/JP
ドスパラは在庫8点、ソフマップも在庫限りですので DS220j が欲しい方は早めにどうぞ。
(後継機が出ると思いますが、価格もこなれているので)
HDDにはNAS用の高信頼性のものを採用します!
ただし、HDD には NAS 用のものを使用します。理由は2つです。
- メインの総容量に合わせて 8TB が欲しいので、NAS 用の方が入手性が良い
- 故障してもすぐに交換や停止ができるわけではないので、ある程度の信頼性が欲しい
NAS 用を使ってみたかっただけでは決してないです(笑)
HDD は入手性や価格から Seagate の IronWolf 8TB が良さそうです。
WesternDiginal の WD Red 8TB でもいいのですが、現在は品薄で割高となっています。
WD Red のリンクも貼っておきますので安い方を選べばいいと思います。
東芝の NAS 用 (MN シリーズ) も安いのでこれもいいですね。予算と相談で選んで下さい!
バックアップ用と割り切ればDS120jとHDDを1台でいいかも!
ネットワーク上からアクセスできて色々な機能が載っているだけで良いなら DS120j と HDD 1台にしてもいいと思います。
これなら金額的には半分で済みます。8TB で 3万円ちょいくらいです。
ここまで落とすなら NAS 用の HDD である IronWolf ではなく汎用の BarraCuda で十分かもしれませんね。
BarraCuda は記録方式が SMR ですが、RAID を組まないなら気にしなくていいと思います。(たぶん)
外付け HDD も 8TB だと2万円くらいなので+5,000円 NAS の利便性が持てるので DS120j + BarraCuda 8TB という構成もアリかもしれませんね!
保存するデータの大切さからどこまで多重化するかは各自判断して下さい。
まとめ
以上、NAS の信頼性をより高くするために物理的な距離を置いて複数台設置を検討しているよという記事でした。
たぶんそのうちに買うと思うので組み立てたら DS420+ と比較しながら簡単なレビューもしたいと思います。
その後、同期のやり方についてもまとめていきたいと思います。
(2021-08-23 追記)
本日発注したので今月中には組立と簡単なレビューができると思います!
(2021-09-12 追記)
相互バックアップの設定手順などをまとめました。併せてどうぞ。
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