α6300やα6400に最適な動画用レンズを検討しました!やはりSELP18105Gで決まり!

今回は、α6300/α6400での動画に最適なレンズを考えていくということで進めていきたいと思います。
結論的には E マウントレンズの中でもド定番といえる「SELP18105G」が最適だと考えます。

(2022-05-09 追記)
3年ほど使ったので改めてレビューを投稿しました!印象はやはり変わりませんが、やはり動画での使い勝手に驚かされています!

背景

まずは、なぜ動画用レンズが欲しくなったのかを説明します。

結婚式で使える動画用レンズが欲しかった

動画は殆ど撮らなかったのですが、今年の初めごろに甥が生まれたこともあって時々動画も撮るようになりました。
まだ0歳なので走り回ったりはしませんが、成長したら単焦点レンズではなく動画に適したズームレンズが欲しいなと思っていました。

そんな折、年明けに結婚式への出席予定があるので、どうせなら動画に適した便利ズームを考えて購入しようとなりました。

単焦点は画質はいいですが、結婚式などの動きたくても動けない場合が多かったりするとやはり不便に感じてしまいます。
レンズ交換をしていてシャッターチャンスを逃しては勿体ない、というよりもその瞬間は戻ってこないのでズームレンズは偉大です。

この写真は全然距離が遠かったので現像時に思いっきりトリミングしています。
やはりズームしたい場面は多いですね。

ここぞ!という場面で画角も距離も決まっている瞬間ならもちろん単焦点を使いますが、基本的にはズームを使いたいです。

それと写真だけでは伝わらない動画での記録という意味でも動画に適したレンズが欲しいなと思わせる要因です。
特に私が持っている単焦点レンズはどれも手振れ補正がなく動画を撮影するとブレが気になるので動画に適した電動ズーム付きのレンズがいいな、と思っています。

ケーキ入刀~ファーストバイトなんかは動画で残したいです。

ベールアップは動画にしようか写真にしようか悩みます。
でもこれが手ぶれ補正のない機材なら動画は選択肢にすらなりませんから、贅沢な悩みです。

求める性能とレンズ候補たち

続いて、レンズに求める性能を考えていきます。
ポイントは以下です。

  • 画角範囲
  • 開放絞り値
  • 手ぶれ補正
  • ズーム方式

画角は広角~望遠までの便利ズーム!

画角は大抵の場面でレンズ交換が不要なように広角も中望遠~望遠も撮れる便利ズームが良いと思います。

カメラが2台あるならこれに超広角~広角のズームや魚眼レンズなんかがあると面白い画が撮れそうです。
出席者なので殆ど使うことはないと思いますけど。

便利ズームには以下のような選択肢がありますね。
上から順にズーム範囲が広くより便利です。

↑はキットレンズとしても発売されていますので持っている方も多いのではないでしょうか?

開放絞り値は低くて一定が便利!

開放絞り値はもちろん低い方が明るく ISO 感度を低く抑えられて有利です。
また背景や前景をボカした写真も撮ることができ、表現の幅が広がります。

便利ズームだと開放絞り値が画角によって変化するものが多いです。
絞り優先やオートで撮っていると、ズームした際にF値が上がってしまい気付かない内にブレブレの写真を量産したり ISO 感度が高くなりすぎてノイズだらけ……ということが起こります。

なので、ズーム全域で絞り値が変わらないレンズがオススメです。
これだと画角に依らず明るさが一定なので失敗のリスクが下がります。

先ほどの4本の中だとズーム範囲の狭い以下の2本になります。
やはりズーム範囲が広いと絞り値固定にすることが難しい & 望遠を満たす為にどんどん大口径になってしまいますからね。

ズーム範囲がずっと狭くなりますが、単焦点レンズのような絞り値 f/1.8 が使える変態ズームもあるにはあります。
画質も良いそう (光学系はプロが使うシネマレンズと同じなので当然ですが) なので、お高いですが選択肢としてはありかもしれません。
私は価格ももちろんありますが、ここまでやるなら単焦点を使うのでこちらは選びません。(興味は大いにありますよ)

上記の Sigma レンズは SONY E マウント用はありませんので、マウントコンバータである MC-11 も必要です。

手振れ補正は必須!α6300 /α6400には手振れ補正がないのでレンズで補正しよう!

私が使っている α6300 やその後継機の α6400 には手振れ補正が内蔵されていません。
その為、手持ちで動画を撮ると相当気を遣っていてもどうしてもブレてしまいます。(微振動がほぼ必ず乗ってきます)

更に望遠では特に気になります。常にブルブルしていては見ていても気持ち悪くなりそうですよね。
これでは具合が良くありません。

カメラボディに手振れ補正が無い以上、レンズの手振れ補正に頼るしかありません。
(ジンバルとか一脚、三脚は除きます)

先ほど挙げた便利ズーム達はどれも手振れ補正 (OSS : Optical Steady Shot) が搭載されています。
しかし、手振れ補正の効きには差がありますのでどのレンズが動画に適しているかは作例やテスト動画を探してみるしかないです。

以下に手振れ補正の効きを確認した動画を埋め込んでおきます。
SEL18200LE と SELP18105G が動画では凄く良さそうです。

SEL18200LEの手振れ補正

SEL18200LE の手振れ補正は次の動画が分かりやすかったです。
望遠でもかなり効いているように見えるので頼もしいと思います。

ちなみに SELP1650 は手振れ補正が効かないと書かれていますが、たぶん効きます。というかこの動画の状態でも手振れ補正が効いている状態かなと思います。
私もキットレンズなので持っていますが、手振れ補正の恩恵は殆ど感じません。(0.5~1段分以下といった感じ)

超小型レンズですから効きもコンパクトなのでしょう。
仕方のないことですがスペック上で謳うならもう少し頑張ってもらった方が良いと思いますけどね。

SEL18135とSELP18105G

α6300 での比較動画は見付けられませんでしたが、α6500 (内蔵5軸補正あり) の比較動画がありました。
レンズ内手振れ補正の無い Sigma 16mm DC DN | Contemporary も比較対象になっていることと、動画ではピッチとヨー (レンズの向いている軸がブレる方向) の回転ブレが一番気になるのですがこれらは OSS 付きレンズだとレンズ側で補正されるのでボディ内補正はそれほど影響ないので大いに参考になります。

https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-6500/feature_2.html

結果ですが見ての通り、SEL18135 は殆ど補正されていません。これでは手持ち動画では使い物にならないですね。
一方の SELP18105G は素晴らしい効きです。さすが動画用レンズと言われるだけのことはあります。

SELP18105G でもう一本見て頂きたい動画が以下です。
手持ちで小走りする動画となっていますが、見れるレベルまで補正されているのが分かると思います。
(動画で使用している NEX-6 はαシリーズ以前の SONY 製ミラーレス一眼で、手振れ補正も当然ありません)

SEL1670Z

SEL1670Z を使って色々な手振れ防止をテストしてくれている動画です。後半はジンバルの効きの確認になっていますが。
この結果から SEL1670Z の手振れ補正も残念と言わざるを得ません。

手振れ補正が無い場合も比較してくれていたらもっと分かりやすかったのですが、目的が違う動画なので仕方ないですよね。

動画で使うならSEL18200LEかSELP18105Gのどちらか!

上の結果から動画用と考えるなら SEL18200LE か SELP18105G となるでしょう。

一脚や三脚、ジンバルなどを使うならどれでも良いかなとは思います。

ズーム方式はパワーズーム有りのインナーズームが良い!

ズームの方式には色々あります。
まずは焦点距離を変化させる方法の違いで大きく次の3種類に分けられます。

  • 機械式
  • バイワイヤ式 (ズームリングで操作)
  • バイワイヤ式 (ズームリング or レバーで操作)

機械式は焦点距離を変化させるレンズ群をズームリングを回すことで直接操作できるタイプです。
直接操作なので直感的に操作できて遅れもないです。
但し、リングの回転角が決まっているのでズーム範囲を超えて回すことはできません。

バイワイヤ式とはズームリングの回転角をセンサで検出してモータでズーム用のレンズ群を動かします。
ソフトの設計次第では回転速度に応じてズームと回転角の関係を変化させることもできたりとかなり柔軟な制御が可能です。
但し、ソフトウェアで処理してからモータを駆動するのでどうしても一瞬の遅れが生じます。
動きものを撮る方には致命的だったりしますが、最近ではこの遅れはかなり小さくなっています。

この中でズームを操作する入力がズームリングだけのもの、例えば SELP1650 など、とズームレバーがレンズに付いておりそれでも操作できるものがあります。
動画で使わないのであればズームリングだけで良いですが、動画だと少しずつ一定速でズームしていきたい場合もあるのでズームレバーがあるとこの一定速ズームが簡単にできるようになります。

上記で挙げたレンズの中だと SELP18105G だけがズームレバーを備えており、更に超微速のズームまで可能だそうです。
これは嬉しいですね~。

また、ズームした時に鏡筒が伸びるものと伸びないものがあります。
SELP18105G は伸びないタイプで、インナーズームと呼ばれます。
SELP18105G 以外は全て鏡筒が伸びます。

レンズとしては伸びても構わないのですが、私は伸びた時の見た目が好きではないのでインナーズーム以外は使いたくありません。
見た目以外にも埃や雨の混入が心配だったり、強度も弱いと思うのでできれば避けたいと思っています。

また、動画用ということを考えると重心が変わらないので、ジンバルなどに載せても自由にズームが可能です。
(ジンバルは前後左右上下のバランスを取って重心を出す必要があります)

インナーズームでは鏡筒の長さが変わらないということになると重心があまり変わらないと言えますね。
正確には中のレンズ群が動くの重心はズレますが、鏡筒が伸びるよりは遥かに変化は少ないはずです。

ここからもやはり SELP18105G が適していると言えそうです。

レンズ性能の客観的データ

では最後に動画用とは言えども使用に耐えうるだけの解像度があるのか確認します。
現時点では 4K 解像度で撮影してもそれほど恩恵はありませんが、いつか役に立つ時が来るかもしれないので 4K を基準に考えます。

4K とは 3,840px × 2,160px の解像度を表していますよね。
なので画素数にすると約829万画素に相当します。
センサーサイズに対して横長のアスクペクト比となり若干クロップされるので3:2のアスペクト比のセンサーに換算すると約983万画素となります。

なので、約1,000万画素相当の解像力が望めるレンズであることが望ましいです。
それ以上あっても 4K 解像度では大きな差はないでしょう。

ということで客観的データといえば DxOMark さんのベンチマークですので見ていきます。

DxOMarkのテスト結果

まずは APS-C 用のズームレンズの結果を一覧で。

スコア順に並べていますが、”Sharpness” という項目の数値を見て下さいね。
この数値がそのレンズが持つ解像力を表しており、単位は “P-Mpx” で何百万px相当の解像度かを表す数値です。

1,000万画素は10Mpxですが、ここに届いているレンズはなさそうです。
一番高いのが SELP18105G の “9P-Mpx” です。

若干足りませんがほぼ十分な解像度を持っていると言っても良いと思います。
SELP18105G 以外だと SEL1670Z が “8P-Mpx” でこれもギリギリ大丈夫そうな値です。

このテスト結果は全ての絞り、焦点距離の中で最高のものなので、キットレンズの SELP1650 や 手振れ補正が優秀だった便利ズームの SEL18200LE はとても使用に耐えるレベルではなさそうです。

焦点距離や絞り値によってもテスト値が変わるので詳細も確認すると良いでしょう。
SELP18105G の場合は概ね絞り f/5.6 付近を使えば画面全域で十分な解像力が得られそうと云えます。

動画メインと考えれば画面の端に重要な要素が来ることはまずないはずなので、中央の画質だけ良ければ気にならないでしょう。
ここで、中央付近 (中央部~1/3ほど) は以下のように素晴らしく解像します。これも良いポイントでしょう。

SELP18105G は歪みが凄いので点数が悪いですが、自動補正で殆ど解消されますので気にしなくても大丈夫です。
もちろん動画でも歪みは補正されますのでご安心を。

プロカメラマンである伴さんのSELP18105Gレビュー

Youtube で写真技術を配信してくれているプロカメラマンの一人に伴貞良さんという方がいます。
理論的な技術指導がウリのダンディーな方です。

そんな伴さんが動画で SELP18105G をレビューしてくれているので、確認するととても参考になります。

まとめ)SELP18105Gが最適!

以上、まとめると SELP18105G が動画用としては最適のレンズでしょう。
長々と書きましたが、長いこと定番と言われるレンズなだけあります。

おそらく買うと思いますので、購入したらレビューしたいと思います。
持ってるよ!買ったよ!という方はコメントで良い所も悪い所も教えてくれると大変助かります!

検討中で悩んでいる・・・という方は是非買っててみて下さいね!

(2022-05-09 追記)
3年ほど使ったので改めてレビューを投稿しました!印象はやはり変わりませんが、やはり動画での使い勝手に驚かされています!

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