新型コロナウィルス (COVID-19 / SARS-CoV-2) の感染拡大で大切な方を亡くされた方もおり嘆かわしい苦しい状況が続いています。
いよいよ各都道府県 (や有名人) にも広まりつつあり地方在住の我々も他人事ではいられなくなったと感じているでしょう。
そんな中、ワクチン開発などで必要となる分子構造の解析を行うプロジェクト「Folding@Home」があり、個人でも PC や Android があれば参加できるので紹介したいと思います。
分子構造などの超複雑なものを解析するには現代のスパコン程度では全く手に負えません。そこで皆さんの PC が少しずつ解析することが重要です。
分散コンピューティング「Folding@Home」への参加方法
参加方法やインストール方法は以下の Qiita の記事が日本語で詳しくまとめてくれているので参考にして下さい。
それほど難しいものではないので普段から PC を使っている方ならなんら問題ないと思います。
一応、この記事でも簡単にまとめます。
(2020/04/05 追記) Gigazine の記事も詳しかったのでこちらも参考にして下さい。
インストール
まずは、公式サイトからプログラムをダウンロードしてインストールしましょう。
https://foldingathome.org/start-folding/
特に難しいことはないのでサクッとインストールできます。
Folding@Homeを起動する
無事にインストールできるとデスクトップ上にアイコンが追加されるのでここから起動しましょう。
なければスタートメニューにあります。
起動するとブラウザ上に Folding@Home の管理画面が表示されますが、閉じてしまって大丈夫です。
細かい設定とかはプログラムウィンドウ上で行います。(一旦設定してしまえば、ブラウザ上で開始・停止・負荷変更などの管理をすれば簡単です)
タスクバーのバックグラウンドプログラムのところにデスクトップ上のアイコンと同じアイコンが出現しているはずなので 右クリック → Advanced Control をクリックします。
すると Folding@Home を管理するウィンドウが表示されます。
ユーザ設定をする
無事に起動出来たらユーザ設定を行いましょう。
やらなくても良いのですが、自分のポイント (解析の貢献度みたいなヤツ) が見れるので継続するモチベーションにつながります。(未登録だと Anonymous として処理される)
ユーザ登録が強制されないのはいいですね。参加しやすいです。
Name に入れるユーザ名は自由に設定することができます。日本語は、、、分からないですので半角英数字が無難です。
Team number は参加したいチームがあれば追加します。私は最初にこのプロジェクトをしったきっかけである ASRock さんのチーム (252872) としています。
Passkey は取得して (後述) 入れておくと個人 (設定したユーザ名) の識別がされ貢献度のポイントがより多くもらえます。
必要な項目を入力したら Save ボタンを忘れずに。
解析を実行する
設定が終わったら早速解析に参加しましょう!
左上の方にある Fold というボタンをクリックすると CPU と GPU を使って解析が始まります。Pause で停止します。(Finish は途中結果を破棄するのかな?)
CPU や GPU ごとに細かく解析に使用するかどうかを設定したい場合は Folding Slots という項目内から個別に設定できます。
ここで注意ですが、Fold 押しても直ぐには解析が始まりません。最初はちゃんとできてる??と不安になりますがほっとけばそのうち始まります。
解析には元になるデータが必要でその割り当てとダウンロードが必要なので少し時間が必要なのです。
(ちょっと前までは大元のサーバが参加している PC に対して貧弱で割り当て切れなくて割り当てが全然されないなんてこともありました)
右側の Selected Work Unit (Work Unit: WU が割り当てられたお仕事) にある Project が解析中のプロジェクト番号です。
117** が新型コロナの解析っぽいのですが詳細分からず。。。(詳しい方いましたら教えて下さい)
Passkeyの取得
Passkey は個人を識別するためのパスワードやトークンのようなものです。
以下のページにユーザ名 (任意の英数字) とメールアドレスを入力すれば、登録したメールアドレスに Passkey が届きます。これだけです。とっても簡単。
Get Passkey をクリックしてしばらくすると以下のようなメールが届きます。
@foldingathome.org からのメールが受信拒否されないようにしておきましょう。(初期設定の Gmail なら問題なく受信できます)
Folding@Home関連情報
解析に参加したら、折角ですのでランキングを確認してみましょう。
チームのランキング
チームに参加している場合はチーム単位でのランキング (総合順位や貢献度など) を確認しましょう。もちろん他のチームのランキングも見れますよ。
管理ウィンドウの開始ボタンのすぐ下にある Identity 欄にユーザ名とチーム番号があるのでチーム番号をクリックします。
するとチームの状況が分かるページが開きます。
@ASRockJ さんが発足した 252872 (ASRockMania) のランキングが以下のページになります。
https://stats.foldingathome.org/team/252872
若しくは以下。こちらのページの方が更新が早いような気がします。
https://apps.foldingathome.org/teamstats/team252872.html
個人のランキング
個人も同様に Identity 欄のユーザ名をクリックすればページを見れます。
但し、更新が凄く遅いので気長に反映され間では待ちましょう。
参考までに私のランキングがは以下のページで確認できます。
https://stats.foldingathome.org/donor/75936686
チーム内でのランキングはチームのページで確認して下さい。(ユーザ名でページ内検索すればいいです)
ネットメディアでの紹介記事
新型コロナ関連情報
新型コロナに関する関連情報は慎重に取捨選択して下さい。インターネットに溢れる情報には誤解やミスリードした記事が大量に含まれます。
基本的には1次情報になる政府公開の情報や国立感染症研究所のデータを確認しましょう。
国立感染症研究所
厚生労働省
首相官邸
山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信
iPS 細胞のノーベル賞で一躍時の人となった山中教授による情報発信用の Web サイトです。
基本的に殆ど全ての内容や見解について元となるデータへのリンクが張られており非常に見やすく信頼たることが特徴です。
分子構造
日本蛋白質構造データバンク (PDBj) にて新型コロナウィルスの分子構造を確認できます。
分子構造の 3D データが見られる (回転・拡大縮小・表示形式の変更が可) ので便利です。
なお本ページのアイキャッチには以下のデータを使用しています。
PDBID: 5R7Y
このようにクレジットを表示することで画像を使用することも可能です。
利用規約の詳細は以下をご確認下さい。
https://pdbj.org/info/terms-conditions
外観イメージ
アメリカ疾病予防管理センター (CDC) が公開しているイメージ画像です。
public domain 、つまり著作権の発生しない状態で公開されていますが、出典を明らかにすることを推奨しています。
おわりに
以上、新型コロナウィルスの分子構造解析を自宅 PC から簡単に参加できる Folding@Home のまとめでした。
少しでも早く解析が進みワクチン開発が進めば良いなと思いますのでぜひみなさん参加しましょう。
まだまだ分からないことが多く錯綜している状態ですが、「(根拠もなく) 大丈夫だろう」とか「自分の住んでいる県はまだ出てないから大丈夫」といった軽はずみな行動は極力控えるようにして下さい。
いや、控えるのではなくお止めください。万が一、感染していて無症状だった場合には周りにも大きな危険を振りまくことになります。
志村けんさんが亡くなられたことで衝撃を受けた方も多いと思います。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
渦中にいない地方在住者にとってどこか絵空事のように感じられていた新型コロナは、静岡県に住む私の周りでも志村さんのニュースで一気に現実味を帯びたような印象です。
これは現実で起きていることなので決して他人事でない、ということを実感して下さい。
私は、手洗い、うがい、換気、外出から帰ってきたら着替える (必要ならシャワーも浴びる) などを徹底しています。
これだけやっても大丈夫かはわからないので外出は可能な限り避けています。
自分がかからないこともそうですが、一番は感染した時に他人に移してしまうからここまで徹底してやっています。悲しい思いはしたくないですから。。。
また、不要不急の外出の意味が分からない、線引きが分からない、という方も多いかと思います。
大丈夫です、ほんの少しでも迷ったらそれは「不要不急」な外出です。家でじっとしていてください。
本田翼さんがこんな素敵な動画を出してくれてますので、これをみて落ち着いて下さい。ゲームするのもいいですね。
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