先日8/23(木)、Nikon がフルサイズミラーレスの発売を発表しました。
遂に SONY が唯一の選択肢でなくなる日が近付いてきましたね。
そこで、今回はスペックを比較してみたいと思います。
スペック上はそれほど特筆すべき点はないですが、使用感や出てくる画が気になります。
発売時期、価格
まずは、発売時期と価格をみていきましょう。
Nikon Z7
発売時期は、2018年9月下旬です。
発売価格は、店頭予想価格でボディのみで44万円となかなか高価です。
フルサイズミラーレスのフラッグシップモデルで、SONY α7RIII 同様に高画素 (4575万画素) 機となっています。
Nikon Z7
発売時期は、2018年11月下旬です。
発売価格は、店頭予想価格でボディのみで27万円となっています。
フルサイズミラーレスのオールラウンドモデルで、2450万画素の標準機です。
スペック比較
では、早速まとめたものを下表に示します。
比較対象は以下です。
・Nikon Z7
・Nikon Z6
・SONY α7RIII
・SONY α7III
項目 | Nikon Z7 | SONY α7R III | Nikon Z6 | SONY α7 III |
---|---|---|---|---|
センサー | フルサイズ CMOS ニコンFX |
フルサイズ ExmorR 裏面照射型CMOS |
フルサイズ CMOS ニコンFX |
フルサイズ ExmorR 裏面照射型CMOS |
手振れ補正 | 5軸手振れ補正 5.0段分相当 |
5軸手振れ補正 5.5段分相当 |
5軸手振れ補正 5.0段分相当 |
5軸手振れ補正 5.5段分相当 |
有効画素数 | 4575万画素 | 4240万画素 | 2450万画素 | 2420万画素 |
RAW出力 | 14bit圧縮、非圧縮 ロスレス圧縮 |
14bit圧縮、非圧縮 | 14bit圧縮、非圧縮 ロスレス圧縮 |
14bit圧縮、非圧縮 |
動画解像度 | 4K (30/24p) FHD (120/60/30/24p) |
4K (30/24p) FHD (120/60/30/24p) |
4K (30/24p) FHD (120/60/30/24p) |
4K (30/24p) FHD (120/60/30/24p) |
動画log記録 | N-Log | S-Log2 / S-Log3 | N-Log | S-Log2 / S-Log3 |
HDR動画 | (不明) | 対応 | (不明) | 対応 |
AF測距点 | 493点 | 399点 / 425点 | 273点 | 693点 / 425点 |
AF輝度範囲 | EV -1~+19 (ローライトAF時:-4~+19EV) |
EV -3~+20 | EV -2~+19 (ローライトAF時:-4~+19EV) |
EV -3~+20 |
瞳AF | 非対応 ※顔認識はアリ |
対応 | 非対応 ※顔認識はアリ |
対応 |
ISO感度 | 64~25600 (拡張32~102400) |
100~32000 (拡張50~102400) |
100~51200 (拡張50~204800) |
100~51200 (拡張50~204800) |
フリッカーレス | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
ハイレゾ撮影 | (不明) | 対応 | (不明) | 対応 |
ファインダー | 0.50型 369万画素 0.8倍 |
0.50型 369万画素 0.78倍 |
0.50型 369万画素 0.8倍 |
0.50型 236万画素 0.78倍 |
背面液晶 | 3.2型 210万画素 |
3.0型 144万画素 |
3.2型 210万画素 |
3.0型 92万画素 |
タッチパネル | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
シャッター速度 | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 |
フラッシュ同調速度 | 1/200秒 | 1/250秒 | 1/200秒 | 1/250秒 |
サイレント撮影 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
内蔵フラッシュ | – | – | – | – |
連射性能 | 9枚/秒 14bit圧縮RAW:19枚 14bit非圧縮RAW:18枚 |
10枚/秒 14bit圧縮RAW:76枚 14bit非圧縮RAW:28枚 |
12枚/秒 14bit圧縮RAW:43枚 14bit非圧縮RAW:34枚 |
10枚/秒 14bit圧縮RAW:89枚 14bit非圧縮RAW:40枚 |
Wi-Fi転送 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
記録メディア | XQDカード シングルスロット |
SDカード ダブルスロット |
XQDカード シングルスロット |
SDカード ダブルスロット |
使用電池 撮影枚数 |
EN-EL15b 330枚 |
NP-FZ100 530枚 |
EN-EL15b 310枚 |
NP-FZ100 610枚 |
USB給電/充電 | 非対応/対応 | 対応/対応 | 非対応/対応 | 対応/対応 |
防塵・防滴 | 対応 | 考慮した設計 | 対応 | 考慮した設計 |
重量 | 675g | 657g | 675g | 650g |
外形寸法 | W134 x H100.5 x D67.5 | W126.9 x H95.6 x D62.7 | W134 x H100.5 x D67.5 | W126.9 x H95.6 x D62.7 |
気になるところ
AF測距点
Nikon のミラーレスも画面全域に測距点が埋め尽くされています。
なので、画面のどこにある被写体に対しても AF が期待できます。
但し、像面位相差なのかコントラスト方式なのかは明らかでないので、高速AFにはもしかしたら注意が必要になるかもしれません。
全面に配置されるのがコントラスト方式のみで、像面位相差方式が中央だけだとすると周辺でのAFは速度がでない可能性があります。
(像面位相差とコントラストを自動的に切り替えると記載有ります)
高感度撮影 (ISO感度)
ISO感度は SONY とそれほど大差ありません。
後発のモデルとしては見劣るスペックです。
ただ、画像処理エンジンに最新のものを採用しているのでノイズの乗り方は改善されているかもしれませんので、今後のレビュー記事などを良く確認したいですね。
ファインダー
スペック上は SONY α7RIII と殆ど同じですが、一眼レフをこれまで主力としてきた Nikon ですからファインダーの見え方にはかなり力を入れていると思います。
Webサイト上でもかなり力を入れている様が見て取れますので期待できます。
背面パネル
背面パネルにも力を入れているように見えます。
画素数も SONY に比べて非常に多くなっているので撮影した画像を確認する際に見やすくなっていると考えられます。
自撮りできるようにはなりませんが、SONY 同様に上下にはチルトできるようになっています。
連写性能
連写は 10fps 程度できますが、バッファが少し弱いように思います。
低画素機の Z6 であれば圧縮RAWで43枚と十分撮れますが、高画素機の Z7 では圧縮RAWで19枚と2秒程度で終わってしまいます。
ここは、もう少し多めにバッファを積んでおいたほうが良かったのでは?と思ってしまいます。
電池の持ち
電池の持ちは、これまで一眼レフを使っていた人からすると物足りない300枚強です。
SONY は第3世代から大容量電池を採用して500枚以上撮れるようにしているので後れを取っている印象です。
また、USB充電は可能ですが給電しながらの撮影ができないのもデメリットを助長しています。
防塵・防滴
防塵・防滴は D850 相当の強固なものとなっているようです。
SONY が未だにフラッグシップモデルでも “防塵・防滴に考慮した設計” といったイマイチな記載に留まっているのに対して流石の一言です。
Zマウントのレンズ
Z6, Z7 は新マウントである「Zマウント」を採用しています。
その為、一眼レフ用 (Fマウントレンズ) は使用することができません。
今回のボディは発売に合わせて高性能なZマウントのレンズも発売されます。
また、マウントコンバータでFマウント用レンズを使用可能です。
Zマウント用の新レンズ
ボディに合わせて発売されるレンズは以下の3つです。
(50mm f/1.8 だけは10月下旬発売予定)
NIKKOR Z 35mm f/1.8 S
希望小売価格 : ¥123,120
NIKKOR Z 50mm f/1.8 S
希望小売価格 : ¥90,180
NIKKOR Z 24-70mm f/4 S
希望小売価格 : ¥147,420
これらのレンズに加えて、超大口径f/0.95のレンズ開発を発表しています。
発売時期や仕様・名称は未確定です。
(NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct)
マウントコンバータ
Nikon の一眼レフ用の豊富なFマウントレンズが使用できるマウントコンバータです。
マウントアダプター FTZ
希望小売価格 : ¥39,420
ロードマップ
今後、数年を掛けてZマウント用のレンズを充実させていくようです。
まだまだこの辺りは SONY が有利ですね。
しかも、Zマウントの仕様はサードパーティに非公開とするらしいので Sigma さんなども早期開発は期待できないかもしれません。
純正レンズだけで考えると次の機種が出るまではマウントコンバータでFマウントレンズを使ってね、という意思が見え隠れします。
それなら今回のボディをわざわざ買う理由は薄いように思ってしまいます。
その他
シャープネスの設定が細かく設定できる!
スペックではないですが、シャープネスの設定がより細かくできるようになったようです。
これはいいですね。SONY さんも搭載をご検討下さい(笑)
Adobe Lightroom 使用者には馴染みが深い「明瞭度」をはじめ「ミドルレンジシャープ」という項目があり、より細かな画づくりがカメラ内で行えるようになっています。
現像で調整することを見越して撮影するのも良いですが、その場で簡易的にも調整しながら撮影できるのは大変嬉しいですよね。
EVF や背面液晶も見やすそうなので素直に歓迎したいです。
だから SONY さんも搭載を・・・(略
http://www.nikon-image.com/products/mirrorless/lineup/z_7/features01.html
まとめ
以上、Nikon のフルサイズミラーレスのスペックをまとめました。
スペックに現れない使い勝手や画質で度肝を抜いてくれることを期待したいですね!
これまでの SONY しか選択肢がない、という状況が打破されただけでも考えいしたいですが、やはり画質面でも期待しないわけにはいきませんので楽しみです♪
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