こんにちは。
早速ですが、Sigma さんから「Sigma 56mm F1.4 DC DN | Contemporary」が発売されました。
待ちに待った中望遠の Contemporary レンズです。
Amazon で予約していたのですが、発売日を過ぎても発送されず品切れが続いていたので、カメラのキタムラさんから購入しました。
少し出遅れてしまいましたが、とりあえず簡単にレビューしたいと思います。
(2018.12.03追記) 詳細な性能確認実験を行いました。かなり良いレンズであることが良くわかりました♪
56mm F1.4 DC DN はどんなレンズなのか?仕様まとめ
Sigma 公式サイトより
さて、まずはスペックを振り返っていきましょう。
光学的なスペックに対して非常に小型軽量なことが分かりますね。
Art ラインの 50mm F1.4 があれだけ巨大なのに Contemporary の思想通りのコンパクトさです。
項目 | 仕様 |
---|---|
製品名 | 56mm F1.4 DC DN | Contemporary |
対応マウント | SONY Eマウント、m4/3マウント |
焦点距離 | 56mm |
開放F値 | f/1.4 |
最小F値 | f/16 |
フィルター径 | Φ55 |
絞り羽 | 9枚、円形絞り |
最短撮影距離 | 50cm※ |
最大撮影倍率 | 0.135倍 (1:7.4) |
重量 | 280g |
サイズ | Φ66.5mmx59.5mm |
※後ほど書きますが、AF での最短距離のようです。MF だと約40cmまで近付けました。
外観写真
まずは、外観から見ていきます。
Comtemporary ラインらしい堅実な造りです。
フォーカスリングはゴム製で他の Contemporary レンズと同じように回転させる速さでピント送りの速さが可変します。
ゆっくり回せば微調整できるので便利です。
※但し、高速と低速でそれほど変化は大きくないです。高速の方はもっと速くても良いと思います。
ファームアップで対応できるのでこれから調整されると嬉しいですね。DMF ならそんなに不便もないですけど。
前玉は “30mm F1.4 DC DN | Contemporary” よりやや大きいかなという程度です。
左が56mmで右が30mmです。
マウント部はもちろん金属製でキレイな鏡面加工されています。
カメラボディへの装着もスムーズでカッチリしています。
全長もかなり短く、”30mm F1.4 DC DN | C” よりこんなにコンパクトです。
小型ボディの SONY α シリーズとの相性は良いですね。
(大きさは “Sigma 60mm F2.8 DN | Art” と殆ど同じくらいです)
性能はどんなものなのか??
では、撮影した写真を以下に示します。
ボケは滑らかだが、前ボケは少し注意が必要?
大口径の中望遠レンズですから、まずはボケからいきましょう。
f/1.4 1/200s ISO400
これは手元の FE85F18 レンズです。
ピント面から滑らかにボケていきますね。
f/1.4 1/4,000s ISO100
遠景にピントを合わせると手前は2線ボケという程ではないですが、若干ブレたようなボケになります。
被写体によっては気になるかもしれませんね。
それでも十分にキレイなボケだと思います。
f/1.4 1/1,600s ISO100
玉ボケの形は、開放では画面の多くの面積で若干のレモン型です。
これだけのコンパクトなレンズですから大きさを考えれば十分凄いです。
f/2.8 1/400s ISO100
ちなみに、f/2.8 まで絞ればほぼ完ぺきな円形の丸ボケになります。
開放から素晴らしい解像力
続いて、絞り開放での解像力です。
絞った時の解像力はまた別の機会に確認します。
f/1.4 1/1,000s ISO100 全体像
絞り開放 f/1.4 で錆びたドラム缶を撮りました。
絞る必要が感じられないほど、精細に描写してくれました。
f/1.4 1/1,000s ISO100 中央部
f/1.4 1/1,000s ISO100 角部 (左下隅)
中央も四隅もどこでもバッチリ解像します。
左下の拡大写真から分かるように激薄な被写界深度が f/1.4 であることを思い出させてくれます。
これだけ写れば絞りは被写界深度を調整する為だけにあるといえます。
逆光耐性はかなり良好
最近の Sigma レンズは逆光耐性が非常に良いので期待していました。
もちろんこのレンズも例に漏れず大変良い逆光耐性です。
“30mm F1.4 DC DN | Contemporary” は少し逆光でコントラストが低下したりと微妙でしたが、完ぺきに抑え込まれています。
f/1.4 1/3,200s ISO100
太陽を真正面に入れても太陽の極近く以外にフレアもゴーストも発生しません。
解像力やコントラストの低下も特に見られません。凄すぎ…。
f/1.4 1/3,200s ISO100
太陽を画面上でどこに配置しても問題ありません。
(太陽の直近には若干でますが)
f/2.8 1/800s ISO100
f/2.8 まで絞っても開放と同じですね。
f/5.6 くらいまでは同じ傾向です。
f/2.8 1/800s ISO100
中央部以外に居ても同じです。
f/8.0 1/100s ISO100
f/8.0 まで絞ると若干太陽周辺のコントラストが下がるように感じます。
それでも中央に光源がある場合は問題にはならないでしょう。
f/8.0 1/100s ISO100
画面の端から1/3の位置に強い光源があると点対称の位置にゴーストが現れました。
ちょっと目障りな感じの出方なので気を付けたいですね。
f/8.0 1/100s ISO100
ただ、1/3を少し外すと直ぐに消えるので構図的にズラせられればゴーストを消してしまうと良いと思います。
接写性能は想定以上に高い
ちょっと懸念していた接写性能はどうでしょうか?
スペック上は最短撮影距離が50cmと使い勝手が良いとはいえません。
f/1.4 1/100s ISO800
まずは、被写体となる花の全体像です。
f/1.4 1/100s ISO800
黄色の花が直径5cmほどでしょうか。
思った以上に寄れるレンズだな、と思いました。
f/1.4 1/100s ISO800
小さな花も十分に撮れます。
最短撮影距離は被写体とこのくらいの距離間隔です。
レンズ端からだと15.6インチのノートパソコンの幅弱くらいなので約35cmです。
但し、これには注意点があります。
MF (マニュアルフォーカス) で最短に合わせた場合に限ります。
AF だと60cm程度から迷うことが多くなりました。
(室内で暗かったからかもしれませんが)
なので、スペックにある最短=50cmというのは AF が効く範囲ということになりそうです。
MF でピントリングを回せば “0.4m” という表示が出てきます。
スナップ
最後にスナップした写真を載せて終わりにしたいと思います。
f/1.4 1/4,000s ISO100
f/1.4 1/2,500s ISO100
f/4.0 1/320s ISO100
ちょっと絞ってみました。開放と変わらずに良く解像しています。
f/2.0 1/100s ISO800
手前の木にピントを合わせていますが、背景の夕焼けの淡いグラデーションも良く写っていますね。
小國神社の紅葉を撮りました
別の記事でもまとめていますが、紅葉を56mmだけで撮影してきました。
以下に写真だけ添付します。
まとめ
以上、簡単ですが「Sigma 56mm F1.4 D DN | Cntemporary」の速攻レビューでした。
使い勝手の良いコンパクトサイズに最高の解像性能、手頃な焦点距離なので買って良かったです。
今、検討されている方は買って間違いなく損はないです。
ピント面から後ろボケまで滑らかですし、花を撮った感じだと解像はするけどフワフワっぽい写りなのでポートレートなど人物を撮っても良さそうですね。
また、暫く使ったら追加レビューしたいと思います。
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